はしりがき

オタクが高速バスに戦いを挑んだりするブログです

走るスラムの記憶

ブログを書くぞ!!と一念発起したのはいつの事やら。

気付けば年をまたぎ冬が終わり年度が変わり春が終わりかけている…

今度こそコツコツと書くんだと決意を固めているところです(意思薄弱)

どうぞよしなに。

 

試しに日頃ポツポツと漏らす高速バスの思い出を書き連ねてみます。

かつて不真面目に部活動をしていたころ、年に一度のイベントがありました。

活動しているぞとアピールすべく関東圏に大会遠征に行っていたのです。

旅程は旅行会社に丸投げしてしまえとばかりに手続きを始める。

案の定、不真面目な僕は「東京で遊べるぞウェーイ」「関東のフォロワーに会えるぜイェーイ」としか考えていなかったのはまた別のお話。

関西~関東、東海道の移動は様々な手段があります。

資本主義の権化こと飛行機、大正義東海道新幹線、鉄オタ御用達のサンライズ瀬戸・出雲ムーンライトながら…そして高速バス。

 

繁忙期の飛行機や新幹線は大学生集団の財布を殺しかねないと考えた僕は前例に則り高速バスを選び、毎年宿泊のホテルを流れるように指定。

さてあとは高速バス選び。旅行会社から提示されたのは「4列トイレなし」「3列トイレあり」の2種。

「まあ全員の意見を取ってみるか」と優しさを示したが運の尽き。見事4列シートに叩き込まれることに。

「俺はどうせバスで寝られないから」との発言が出た瞬間に職権を発動すべきだった。

僕は寝たいんだよ。

 

8月下旬の大阪梅田プラザモータープール。お盆を過ぎやや和らいだとはいえ昼間猛威を振るった太陽光はエアコンの排熱を援軍にベンチもない夜の屋外をサウナに変えていた。

気分は既に水曜どうでしょう

現れるは三菱ふそうエアロバス。使い込まれた4列シートは前途の困難を表すようなクッション性の低さ。

発車10分で立ち込める汗の臭い、そして隣席の同期による領土侵犯。

ここが地獄か。

たまらずフォロワーにLINEで愚痴をこぼし一路京都駅八条口へ。

約1時間後、八条口到着の頃にはげんなりとした気分に。

発車後車内消灯。ビニール袋をまさぐる音が響き、スマホの光が視界を貫く。

うたた寝がやっと。

途中御在所SA、駿河湾沼津SAで休憩。眠りこける隣を蹴り飛ばすように外へ。写真を撮る余力もなく飲み物とささやかな土産を買い外の空気を楽しむ。夏でも深夜は涼しい。

 

リラックスタイムが過ぎれば絶え間ない領土侵犯と闘いビニールの擦れる音とスマホの光にさらされ数時間。耳栓とアイマスク買えばよかった。

カーテンの下から頭を差し込み外を眺めていたら夜が明けようとしていた。

バスタ新宿、終点鍛冶橋駐車場へ。

「やっぱり寝られんかったわ~」と笑う顔を見て思わず殺意を抱いた。

 

2か所のSAで買い集めた土産をフォロワーに渡すと「お前どこから来たんだ」と言われた。

味噌煮込みうどんの袋めんと富士山サイダーだからね、しかたないね。

 

「高速バスは料金が上がれば上がるほど快適になる」と聞きましたがその通りなのかもしれない。マナーの面からもそうらしい。

近年快適さをアピールした高速バスが増えたり、フォロワーに高速バス好きが増えてもこの体験が頭にある僕は未だに好きになれない。

 

…そろそろまた乗ってもいいような気がする。3列シートで。